研究の情報を手に入れるには(大学院生向け)

自分の研究テーマに関蓮する情報をどうやって手に入れればよいのでしょうか?
 
書籍を読む
もし研究テーマに関連する学術書があるなら、情報を体系的に知ることができます。しかし、書籍の場合、確立された情報を中心に執筆されることが多いうえ、原稿が書かれてから出版されるまでのタイムラグがあるため、情報は最新ではないことも多いです。発行日にも注意しましょう。ただし、古くても読むに値する素晴らしい本は沢山あります。
 
総説を読む
学術雑誌に掲載される総説は、書籍より情報が新しいことが多いです。ただし、多くの場合、総説は分野の概観を目的としており、それぞれの事項の説明が詳しくないので、興味を持ったら原典をあたる必要があります。
 
原著論文を読む
既存の研究の情報を正確にための基本は原著論文を読むことです。基本的には原著論文には、その研究内容を正確に把握して、必要に応じて再現できるだけの情報が入っているはずです。自分の研究の参考になることはもとより、論文を書くときの見本にもなります。ぜひたくさんの原著論文を読んでほしいと思います。
 
学会に出席する
原著論文を読むのは基本中の基本ですが、原著論文といえども、その研究が終わってから出版されるまでに原稿執筆、査読、校正、印刷などのプロセスを経るので、やはりタイムラグがあります。実は本当の最新のデータや実験技術は学会や研究集会で仕入れるのが効果的です。
 
個人的に聞く
学会発表も、ただ聞いているのでは、十分ではありません。これと思った発表者には個人的に話を聞くことが重要です。個人的に話をすることで、未発表の重要な情報を聞くことができたりします。ただし、会話が成立するためには、普段から自分も知識を増やし、礼儀や敬語も必要です。偉い先生に話を聞くのも重要ですが、同年代の研究者と話すことも有意義です。若いうちに知り合った仲間は一生の財産になります。
 
懇親会に出席する
学会の懇親会は偉い先生と話をするチャンスです。お忙しい先生方でも、懇親会の場にいるときは比較的話しかけやすいです。名刺を作っておくのも悪くないですが、それ以上にその先生の研究をよく予習しておき、また、ごく簡潔に自分の研究紹介をする練習をしておきましょう。