ジャカルタの環境

ジャカルタ出張から帰ってきました。
30℃を超える現地から帰ってみると、日本はもうほとんど冬。温度差が大きいので体調の維持に苦労します。ちょうど出張中に行われたサッカー日本代表の試合では、あの強靭な本田選手が温度差に苦しんだとか(寒暑が逆ですが)。体を鍛えていない私がしんどいのは仕方ないですね。

それはさておき、ジャカルタ市内は、ほかの東南アジアの大都市と同様、交通渋滞がひどく、道路が車とバイクでいつも埋め尽くされていました。無数の車両が道路に渋滞しながら排気ガスを出し続けるのですから、市内の空気もひどいものです。日本からの援助も行われており、今後公共交通機関が整備されることを期待したいと思います。

街中を流れる川も、様々な排水が流れ込むため真っ黒で異臭がしていました。これがそのまま何の処理もされることなく海へ流れていくと、沿岸の環境にもダメージは大きいことでしょう。私たちも共同研究者の皆さんと、沿岸域の汚染を調べる仕事を始めています。

さらに、川に浮かぶ無数のゴミ。今回私が現地で司会などを務めたセミナーでは、アクアマリンふくしまの方が、スラウェシ島近海に生息するシーラカンスの胃の中からポテトチップスなどの袋が出てきたこと、そしてシーラカンスの生息域の海底には沢山のゴミが落ちたり漂っていたりすることを報告されていました。何気ないゴミの投棄が貴重な「生きた化石」にダメージを与えているようです。

環境問題にかかわる研究を志す方は、ぜひ色々な国に出かけて行って、色々なものを実際に見て、何をすべきかを考えてほしいと思います。

(写真)ジャカルタでのセミナーの風景.発表しているのはマレーシアの友人
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