デング熱とカダヤシ

研究の一環として、東南アジアのメダカの分布調査をしています。
しかし、多くの地域では、メダカがいそうな多くの池や田んぼは、メダカではなくカダヤシに占拠されています。
 
例えば、少し前の記事に書いたベトナムの用水路。
メダカはいないと書きましたが、カダヤシはたくさんいます。
 
こちらは以前マレーシアのクアラルンプール郊外の池で撮った写真。
泳ぐ姿はメダカにそっくりですが、カダヤシです。
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(この池はこんなものもうろついていて、ちょっと怖かったのですが)
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カダヤシは北米原産なので、東南アジアでも外来種です。
ボウフラを退治する目的で移植されて広がったようです。
 
東京、そして千葉からもデング熱感染が報道されています。
日本でも、蚊が恐い存在になってきました。
そうなってみると、東南アジアがこんなにカダヤシだらけなのは、蚊の退治が切実な問題だからかなと思えてきます。
 
現実には、ボウフラが住めるところは魚が住めるところより広いし、ボウフラが蚊になるまでの期間の短さを考えると、魚で蚊を絶滅させるのは無理な気がします。
カダヤシ特定外来生物ですから、放流してはいけません。